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てんぷら 近藤

蒸している、みずみずしい野菜の天ぷら

CUISINE / JAPANESE

 

天ぷら職人の野菜天ぷら

天ぷら職人としてずっと力を入れてきたのが、野菜の天ぷら。独立する前、「てんぷらと和食 山の上」にいた若い時にいろいろと工夫したんです。

 

今回紹介するにんじんの天ぷらもその頃考えたもの。

当時は専門店の天ぷらといえば魚介ばかりで、「野菜なんて総菜」とたたかれたものだけど、食べてみればにんじんの甘みが強く感じられて香りもあるし、鮮やかなオレンジ色もきれい。野菜でも、しっかりと存在感のある天ぷらになるのです。

かろうじてまとう衣

衣は、ごく薄くつけます。本当にサラリとした衣なので、にんじんをくぐらせても、衣がついていなように見えるほど。でも以前NHKに、ごく細かいところまで映る超高速度カメラで撮ってもらった時、にんじんに、かろうじてまとうくらいに衣がついている様子がわかりました。油に入れるとワッと広がるのですが(これを「花火」と呼ぶ)、余熱も考慮しつつ、頃合いを見て箸でまとめて引き上げます。

 

ごく薄い衣の中で、ごく細切りにしたにんじんが自身の水分で蒸され、甘みが増す。天ぷらは揚げているようで蒸しているから、みずみずしく、本来の旨みと香りが生きた仕上がりになります。にんじんが苦手な人でも喜んで召し上がる、そんな一品です。

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