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LA CIME

フレンチのシェフが作る新世界

CUISINE / FRENCH

フレンチのシェフが作る新世界

身近な食材を今までにない味わいに変化させる。これまでに体験したことのない未知の世界が、そこには広がっている。

脂こそ肉の決め手

肉の塊を所望したら、鳥取の山を駆け回っていたという野生の猪の肉が出てきた。何と分厚い脂身! 「とれたての最高級。きれいな脂でしょ」という高田裕介さんの言葉通り、実にうまい脂だった。

 

ジビエでは他に、エゾジカをよく使う。「生け捕りしたのを一回飼い戻して、餌を与えてから屠畜した、傷みのないきれいな肉を使っている」そうだ。

 

写真は、脂たっぷり、最高級の猪肉300gをドン! ソースは行者ニンニクの醤油漬けが意外と合う。「脂こそ肉のクオリティーを決める」と高田氏。

未知の味わいを求めて

「食材は奄美のもの……例えば戦後に貧しい奄美の人の食を支えた蘇鉄とか、おやじが拾ってきた椎の実、本島から加計呂麻島へ泳いで渡る小さな琉球猪、喜界島の花良治でとれる単一種の在来ミカンなどを使っていますが、いいものであれば産地にこだわりません」

 

また和風の食材もよく使っていて、割合的には8、9割を占めるという。例えばスッポンなら豚と大根を炊いたり、鮎なら丸ごと発酵させてアンチョビのようにしたり、内臓を肉と合わせたり。分かりやすく言えば「フレンチのシェフが焼き魚を作るとこうなります」というような世界で、客に驚きを与えている。

オープン当初は、フランス産の高級食材にこだわっていたが、年数を経て、日本や海外の客、シェフたちと交流を重ねるごとに考え方が変わってきた。

 

「レストランって、みなさんがふだん口にしている食材が未知の味わいを作り出す、その変化を求める場所だと思っているんです」

 

写真は、萩でとれたオコゼの“あんかけ”。空豆の蒸し煮、菜の花、鹿児島産・神れもんの皮などが春の彩りを添える。広島産ハーブ・ネギの根っこ・切り干し大根のサラダは、奄美大島特産のきび酢が、まろやかな甘みを醸す。

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